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EJWG 20080702
Contents
NECソフト 森さんが EJWG を代表して Babelプロジェクトとミーティング
- 2008年7月2日 IBM (米国 North Carolina州 Raleigh) 参加者:Mr. Kit Lo(Babelプロジェクト Co-Lead)、Mr. Pat Huff(BABEL Project メンバ)、Camさん、森
- 2008年7月3日 Eclipse Foundation Inc (カナダ Ontario州 Ottawa) 参加者:Mr. Denis Roy(Babelプロジェクト コミッタ-)、森
自動翻訳について
日本語訳の品質を、日本語を知らない人に説明するのは大変です。日本人なら、結果の日本語を見せればすぐ納得できるのですが、昨年、Babelプロジェクトに自動翻訳を説明したときは歯牙にもかけてくれませんでした。EJWG の主要企業が自動翻訳の品質に賛同していること、そして日本での Eclipse 3.3 の解説書は自動翻訳された画面を使っていること、などの傍証から、今回ようやく信用してくれました。
複数の人間で翻訳するより、自動翻訳の方が用語・用法を統一でき、高品質の翻訳ができることを理解させることができました。特に、まだコミュニティが立ち上がっていない言語に適用するのに有効ではないか、という議論になりました。メニューとメッセージだけで10万を超える翻訳対象があるので、全く新規の翻訳ボランティアは呆然としてしまうでしょう。自動翻訳チームの柏原氏と伊賀氏は、自動翻訳ツールを Babelプロジェクトに提供する用意があり、Babel側も前向きに検討することになりました。これが実現すると、日本で推進してきた自動翻訳のやり方が Bable 標準となり、Eclipse 標準となります。一般にソフトウェア分野では日本からの情報発信が少ないことが懸念されていますが、この貢献は世界に大きな実益がある貢献になります。
11月にドイツで開催される Eclipse Summit Europe 2008 で、日本語化の事例を発表できるかもしれません。現在、Bable で翻訳が進んでいるのは、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、ハンガリー語など、欧州の言語が上位にあります。欧州の Eclipse コミュニティに日本でのやり方が支持されれば、Babel 標準として普及できる可能性が格段に高まります。
翻訳コミッターについて
複数の翻訳を横通しでレビューし、用語・用法の統一などをチェックする役割です。これは自動翻訳であっても必要な役割で、EJWG では以前から Babelプロジェクトに要望してきました。Eclipse Japan Working Group と Babel プロジェクトの関係
現在の問題は次の通りです。
- レビューを必須とするようなプロセスを実現するツールがない。
- 翻訳コミッターを決める手続きがない。
- 翻訳コミッターそのものがまだいない。
Eclipse のプログラムを貢献するコミッターは、選出するルールが定められています。コントリビュータと異なり、コミッターは責任が重く、実績で能力を確かめる必要があります。翻訳コミッターも同様ですが、日本語やハンガリー語の能力や実績を確かめるのが難しいのです。
日本には EJWG があり、翻訳コミッターに名乗りを挙げていますが、他の言語については、翻訳コミッター候補人材を発掘するところからです。現在、Babelプロジェクトでは 翻訳チャンピオンを募集していますが、これによって発掘を期待しています。
ヘルプ&ドキュメントの日本語化
EJWG では、メニュー&メッセージの日本語化だけでなく、ヘルプ&ドキュメントも日本語化したいと考えています。3.2 までの言語パックには日本語のヘルプ&ドキュメントも含まれていました。これはIBMが作成して寄贈したものなので、日本語ヘルプ&ドキュメントを言語パックとしてまとめるツールが IBM にはあるはずです。Javaで書かれたツールですが、Babel用に多少改造が必要だそうです。現在 Babelプロジェクトでは人手が足りないので、誰か参画してくれれば、日本語ヘルプ&ドキュメント入りの言語パックの実現が早まります。誰か参加しませんか! (EJWG事務局 堂山までメールをください)
なお、EJWG ではヘルプ&ドキュメントの翻訳も検討しています。前述の問題は、翻訳結果をどのようにして日本語言語パックとしてパッケージングするか、Babelプロジェクト側の課題です。
zip形式言語パックについて
3.3 から言語パックの形式が変わりました。3.2 までの言語パックは、言語毎にzip形式で固められており、高速にダウンロードできました。3.3 からは一般モジュールの最新バージョンを入手する方法と同じ、update-site に接続して Babel用の URL を指定してダウンロードする方式となりました。一般ユーザにとっては、3.2 までのように、あるタイミングでFIXしたものをポータブルな形で提供される方が便利だと、EJWG では考えています。ただし、どういうタイミングでFIX版を作成するか、たとえば、3.4.1 のタイミングで作成するのか、また、Classic用、Java EE用の単位で作成するのか、など課題があり、今後の検討となりました。